「法律適用基準を統一するための業務メカニズムの完全化に関する意見」が最高人民法院から発布されました(2020年9月14日発布)。
中国では「判決内容のバラつき」に悩まされることが多いですが、今回の発布意見はこのような課題に対応するため、法適用の統一(法適用の不一致解消)を目指す内容となっています。
例えば、最高裁の判決と異なる判断をする場合は、最高裁に申請しなければならないという内容なども含まれています。これまで中国では判例法に否定的な傾向が感じられましたが、今後、最高裁判例の重要性が高まると予想されます。
今回の発布に類似する規則や意見が複数出されていますので、それらと合わせて、日本企業には以下の示唆があるものと思われます。
①最高裁判例をよく検討する
②当該管轄における高級人民法院(高裁)の裁判例をよく検討する
③上記判決、判例を引用して法適用の統一を主張する
弁護士法人キャストグローバル パートナー弁護士
キャストグローバル国際特許商標事務所 代表弁理士
上海致昇商務諮詢管理有限公司 総経理
弁護士・弁理士 島田敏史
中国の「調査」と「知財」「法務」を専門とする日本国弁護士。2011年に渡中後、知財案件に関して2,000件以上の案件に関与。自ら調査会社を経営し、調査・証拠収集・公証手続から摘発、審判・訴訟といった法的対応までワンストップで対応。中国でのクリアランス調査や先使用権確保、無効鑑定などの知財予防法務のほか中国事業活動・投資活動についても多数サポート。中国・ASEANの模倣品対策の実績多数。
中国企業調査 │ https://china-company-research.com/
中国商標出願 │ https://www.st-lawyer.biz/mamoru
知財法務顧問 │ https://www.st-lawyer.biz/ageru
Comments